てくてくマッチョ ー30代ゲイの日々ー

30代ゲイが未来に向かって、てくてく歩く日々を綴ります。

有限性

整理した本棚を何となく見つめながら、ふと…。僕は

「影のある青春」って感じの小説が好きでした。特に

何度も読み返したのがスティーブン・キングの「スタ

ンドバイミー」と宮本輝の「青が散る」です。両者、

青春に対してだけではなく、大人子供を含めた人間と

いうものの光と影を表現しているんですよね。その中

で限りある季節である「青春」にスポットを当ててい

る。読むたびに感動というか、切ないというか、何と

も言えない気持ちによくなりました。青春の始まりと

終わりを見つめて、そこに切ない残酷さや儚さを感じ

てるのかな……と自己分析していました。素晴らしい

ものでも有限なんだという、有限という名の壁に立ち

尽くすような気持ちでした。でも最近は全くその手の

小説に対する興味が失われたんですよね。まあ、アラ

サーにもなって青春ものに浸るのもおかしいわけです

が(笑) もしかしたら、立ち尽くすのでは無く、壁に

よじ登り始めたのかな。真剣に人生に参加しつつある

のかな。僕の中のある青春が終わったんでしょうね。

読書って自分の変化もそこにたち現れるから面白いで

すね。