有限性
整理した本棚を何となく見つめながら、ふと…。僕は
「影のある青春」って感じの小説が好きでした。特に
何度も読み返したのがスティーブン・キングの「スタ
青春に対してだけではなく、大人子供を含めた人間と
いうものの光と影を表現しているんですよね。その中
で限りある季節である「青春」にスポットを当ててい
る。読むたびに感動というか、切ないというか、何と
も言えない気持ちによくなりました。青春の始まりと
終わりを見つめて、そこに切ない残酷さや儚さを感じ
てるのかな……と自己分析していました。素晴らしい
ものでも有限なんだという、有限という名の壁に立ち
尽くすような気持ちでした。でも最近は全くその手の
小説に対する興味が失われたんですよね。まあ、アラ
サーにもなって青春ものに浸るのもおかしいわけです
が(笑) もしかしたら、立ち尽くすのでは無く、壁に
よじ登り始めたのかな。真剣に人生に参加しつつある
のかな。僕の中のある青春が終わったんでしょうね。
読書って自分の変化もそこにたち現れるから面白いで
すね。